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ヒャルログ

なんとかなるなる、なんとかなる

アニメ「3月のライオン」9話感想。松永七段の生き様。人間とはかくあるべし

 

どうも。ヒャルキィです。

 

アニメ「3月のライオン(March comes in like a lion)」9話。

この内容はネタバレです。未見の方は注意してください。

なお、セリフ等はざっくりです。

 

 

 

【前回の内容】

hyaluckee.hatenablog.com

 

 

TVアニメ「3月のライオン」公式サイト

3lion-anime.com/
 

 

【9話 大体の流れ】 

Chapter.18 遠雷②

≪1.将棋会館に向かう、零≫

総武線車中で、香子に言われたことを思い出す、零。

千駄ヶ谷についた、零は、松永七段のことを想う。

25歳でプロになり、棋士生活40年。最高成績B1-2 1期。

この景色を40年、自分の人生の倍よりも長い気の遠くなるような年月を、

盤の上で生き死にを繰り返した人。

 

将棋会館に向かう道中で、

神社に参拝している、松永を目撃する、零。

今日の対局のことを考えてか、動揺していることが明らかに見て取れた。

松永が動揺する姿を見て、動揺してしまった、零は、

神社に行くのをやめて、将棋会館に急ぐのだった。

 

 

≪2.なかなか現れない、松永≫ 

先に来て待っていた、零だったが、対局時間近くになっても、

なかなか現れない、松永。

やっと、現れたと思ったら、立ち止まって動かない、松永。

一体何を考えているんだ?

ここまでで既に、零の心中では、巌流島の闘いばりの心理戦が、

勝手に繰り広げられていた。

 

 

≪3.そして対局が始まった≫ 

松永が着座したあと、10時になり対局が始まった。 

どういう手で来るのか?と、様子をうかがう、零に対して、

松永は「穴熊」の定石を取るのだった。

その後、「急戦」に戦法を変えた、松永。

そのままの流れで進んでいったが、突如、1一を空ける、松永。

やっぱり、穴熊なの?と意表を突かれる、零。

きっと、作戦があるんだ、そうに違いない、と思っていたが、

零の指した、7五歩に、松永は奇声を発すなど明らかに動揺し、

お茶も倒してしまう。

 

この同様っぷりに、

対策してなかったの?と、零まで動揺してしまう。

さらに、松永の手は迷走し「美濃囲い」に移行。

何も考えていないかのような、千変万化の手法(?)に動揺し、

動悸が激しくなる、零。

 

その後、穴に入った、熊が再び出てきたり、

三文芝居を展開されたりして、激しく翻弄される、零。

それは、初めて経験する状況で心底、ホントにツライ…、と感じる。

 

もはや、わざと負けることも難しい状況になり、

この極限状態を早く終わらせたい、と感じた、零は、

香子の言葉を思い出すも、

僕はホントはやさしくなんかないんです…、

と、懺悔してから、作戦を「がんがんいこうぜ」に変更。

 

 

≪4.対局が終了した≫

15分後、松永が悪態をつきつつ投了し対局が終了したのだった。

その態度の悪さに、棋士生活40年の重みは?人としてどうなの?

尊敬させてよ、と思う、零。

 

対局終了後、エレベーターなんかで鉢合わせたら気まずいどころの話ではない、

階段を使って早く帰ろう、と思って、急いだが、

意に反して階段を使っていた、松永。

零を見て驚いたのか、松永は転倒してしまう。

 

 

≪5.応急処置される、松永≫

あやうく死ぬところだった、という、松永に、

その身を案じて病院に行きましょう、という、零。

病院など好かん、これだから最近の若い者は…、という、松永に、

さっき死ぬところだった、といっていたじゃないですか、という、零。

(明らかにブレブレの、松永七段。ここらへんに弱さの秘訣があるのかにゃ?)

 

もういい、行け!という、松永だったが、急に鳴る腹の虫。

そのことが恥ずかしかったのか、今度は、

金持ってんだろ!ウナギおごれ!といわれ、

またもや、さっきとは言っていることが違う、と、困惑する。

完全に、松永に翻弄される、零だった。

 

 

≪6.ニャー将棋≫

「角行」、「王将」、「将棋とは」編。

 

 

 

Chapter.19 遠雷③

≪7.宮乃川でウナギを食べる2人≫

松永は、うなぎ2段(4,720円)、零は、竹の重(2,100円)を食べていた。

うなぎの味に満足する、松永。

 

おごられているにもかかわらず、どうだうまいか?

うまいものを食わないと一流にはなれない、などといいつつ、

零の養父である、幸田、そして、娘の、香子について苦言を呈す、松永。

香子は毒婦になる、というが、香子だけでなく、

女は押しなべて恐ろしい、といって、

自分の女房の話を始め、ブルブルするのだった。

 

こんな話してると酒がまずくなる、という、松永に、零が気を遣って、

日本酒のメニューを取り寄せた。

そこにあった「会津の魂」という酒から、

松永の故郷である、会津の話に発展していく。

 

酔っぱらいについて免疫がない、零は、

いつの間にか内容が変わっていく、松永の話に面食らう。

 

 

≪8.店を出た2人≫

もう1軒行くぞ、という、松永に、絵に描いたような酔っ払いだ、と思う、零。

僕もうお金ないですよ、という、零だったが、

今度は俺のおごりだ、と言われ、ついていく。

 

川沿いをフラフラと歩き、よろけそうになった、松永を支えた、零は、

細い腕、40年コマだけを掴んで生きてきた腕、

と思う。

 

 

≪9.松永の胸中≫ 

立ち止まった、松永は、おもむろに、

勝てる気が全くしなかった、

中学でプロになった、お前の存在は、

40年盤にしがみついても何も残せなかった自分にとっては、

眩しい存在だった、と、胸中を告白する。

 

零の存在は、自分の幕を引きに来た死神だと思っていたが、

対局室で見た、零の姿は、こんなに美しい死神がいるだろうか、と思えるもので、

正々堂々戦って散ろう、と、松永に思わせるものだった。

 

だが、最後の最後で、死にたくない、と、

暴れ出した、松永の本能。

最後に用意された花道を台無しにしてでも、

それでも私は負けたくない、

という気持ちが芽生えたのだった。

 

 

 

≪10.零の問いかけ≫ 

零は、松永に、将棋は好きですか?と聞く。

 

知るもんか、

勝った時は叫びだしたくなるほどにうれしくて、

負けた時は世界中から全否定されたような感覚に陥ったが、

それでもやめられなかった。

この気持ちを、

そんな言葉なんかでいいか表せるものか!

と、涙ながらに語る、松永。

その言葉に、衝撃を受ける、零。

 

 

≪11.香子からの電話≫ 

香子は今日の対戦結果を知っていて、

慰めてやろう、という体で、零に連絡をとってきたのだった。

 

零は、松永さんはやめない、将棋を続けるって、という。

事の成り行きを理解できない、香子。

 

 

≪12.将棋をやめない、松永の真意…≫ 

電話を切った、零は、松永を支えて歩き出した。

お前からも、引退を撤回したことを、女房、娘に説得してくれないか、

という、松永に、皆さん心配してるんですね、という、零。

 

そして、松永は、

棋士をやめたら威張れなくなってしまう、

今まで、棋士をやっているという理由で家事を顧みなかったが、

やめたらどんな仕返しが待っているかわかったもんじゃない、

という言葉を発し、

そんな理由で引退しないのかよ?と、零を絶句させる。

 

恐ろしい、皿洗ったり、孫を洗ったりさせられるー、という、松永に、

家族は助け合うもので、そこは洗おうよ、僕が家事おしえます、という、零。

それに対して、

いやじゃ、いやじゃ、いやじゃー!

何と言われようが絶対にイヤじゃー!

と叫ぶ、松永七段だった。

 

 

 

【短評】

いやー、いい話でしたねー。

 

無様だろうが、みっともなかろうが、

それにしがみつかなければならない時がある。

人間は理性だけで動いているわけじゃない。

そこには、生命が脈々と築き上げてきた本能がある。

 

潔く散ろうだなんて、そんなの生命本来の姿じゃない。

美しく散るなんて、間違った考えを、

人間は一体どこでインプットしてしまったのだろうか。

結局、死ねば体はバクテリアに分解されて腐り、腐臭を放ち土に還って行く。

死んでしまえば、もうそれ以上何もできない。

外界に干渉できない以上、美しく、なんてドダイ無理な話ではないか。

 

最後までみっともなく、ジタバタし、

足掻いて足掻いて足掻きまくるのが本来の姿。

もっとも、ここでは、それとは多少違った意味で捉えてはいるが…

 

 

松永七段については、やっぱり、二階堂たちと同じく、

将棋が大好きなんですよねー。

その構図は、先週に引き続き今週も続いていた。

 

大好きなものはそう簡単に諦められない、いや、諦めちゃいけない。

人間とはかくあるべきだなー、と思った。

果たして、零はこういった人たちに感化されていくのか、どうなのか。

 

そして、天才と凡才(といってもプロになれるぐらいだから、

松永七段も天才の範疇に入る。俺の知り合いにもプロ目指していたが、

挫折した人がいる。その人はものすごく頭がいい人だったが…),

光と影の構図がここでも現れてくる。

まー、これは一番わかりやすい構図ではあるが…

 

中学でプロになるぐらいだから、

当然、将棋が大好き、という前提条件がある、と周囲の皆は思っているわけで…

だが、零がプロを目指した動機はそれとは違うものだった、

という乖離が、おもしろいところではあるんだけど。

 

最後の、家事をやりたくないから、棋士をやめたくない、

というところは、それまでの話の流れを台無しにするものだったが、

話の流れを軽やかにする作用があってとてもよかった。

このくだり、なくても全然成立してたと思うけど、重くなるしねー。

松永七段らしさを象徴する良いエピソードだと感じた。

 

さて、次回はどうなるんでしょうか。

こうご期待です。 

 

 

≫≫次回内容

hyaluckee.hatenablog.com